不思議な七ッ森の地形はどうして生まれたのか。プロローグとなる第1展示室では、七ッ森の地形模型を中心に、この地の気候や生物、風土から生まれた伝統などを紹介しています。
日々の糧を得る仕事や生活様式は、その風土によって異なります。山に囲まれたこの地では、かつては林業が主な仕事でした。また、その中で手工業の技術の発達も見られました。
第2展示室では、石器時代にはじまる人々の仕事の様子を紹介しています。
自然と真摯に向き合う暮らしの中から生まれたのが、山岳信仰や民間信仰。第3展示室では、中世にはじまる人々の信仰の世界を紹介しています。恵みに感謝し、労苦には明日への希望を祈る…。宮床には神社仏閣が数多く残り、森閑とした七ッ森の山々は今も神々が棲むようです。
ときは戦国時代から江戸時代へ。伊達政宗の孫にあたる宗房は、地形と風土を生かして小城下町を築きました。
第4展示室では、宮床伊達家伝世品の展示を中心に、城下町としての宮床の特徴と武士や農民の生活を紹介しています。
明治時代に入ると、宮床の武士たちは農業にもどり、苦闘を続けてきました。
第5展示室では、七ッ森の自然や伊達家とのかかわりの中で育まれ、守られてきた、宮床の武家文化を紹介しています。
『宮床宝蔵』には、ただ展示室を通り過ぎただけではわからない、隠された展示があります。展示されている箪笥類の引き出しをそっと開けてみてください。小さな夢の世界が広がります。